ビジネスお礼状書き方 縦書きの場合。例文テンプレートとはがきでの注意点。

最近はビジネスで相手とのやりとりを殆どメールや電話で済ませることが増え、
挨拶状やお礼状のマナーを知らない人が増えました。

メールとはがき・封書の文の書き方の違いがわからない人も。

相手もマナーを知らなければまだ良いのですが、
目上の方に出す時には気をつけないと「非常識だ」と思われ、
あなたのポイントが下がってしまうかもしれません。

きちんと覚えて、ライバルに差をつけませんか？

ビジネスにおけるお礼状というのは、相手に感謝の意を伝えるだけのものではありません。

「よほど嬉しかったんだな。やってやった甲斐があった」
「なかなか礼儀正しいじゃないか」と思ってもらうのも、ビジネスでの礼状の役割です。

相手があなたの印象を忘れないうちに手を打つことで、擦り込み効果を狙うのですね。

それがたった１通のお礼状でできるのですから、やらない手はありません。
相手も人間です、自分に感謝してくれる人間をより快く思うもの。

ライバルより一歩先に出るチャンスととらえましょう。

ビジネスお礼状の書き方は？

まずは、お礼状に関する一般的な知識と書き方を覚えましょう。

１、出すタイミング
なにより一番大切なのは、「すぐに送る」こと。

1ヵ月後に高級な便箋と封筒で送るより、
出来れば当日のうちにはがきででも感謝を伝えたほうが、もらった相手は嬉しいはず。

金品を贈られた場合は「間違いなく受け取りました」という事実連絡の意味合いもあるので、
やはりこちらも早めに。３日以内が良いとされています。

２、お礼状の内容（時候の挨拶）
「手紙」ではなくあくまで「お礼」ですから、別の用件は一切書かないこと。
目上の人には時候の挨拶を最初に書きます。

初めて会ったような相手や目上の人でなければ、省略してもかまいません。

時候の挨拶
1月 厳寒の候／初春の候／新春の候／小春の候
松の内も過ぎ、ますます寒さが厳しくなってきました。
寒中お見舞い申し上げます。
松もとれ、厳しい寒さが続いています。

2月 余寒の候／立春の候／春寒の候／節分の候
春浅の侯 余寒厳しい毎日が続いています。
立春とは名ばかりの厳しい寒さが続いています。

3月 早春の候／春暖の候／浅春の候
桃の節句を過ぎ、春の気配を感じる頃となりました。
春分を過ぎ、桜の開花が待ち遠しい季節となりました。

4月 陽春の候／桜花の候／春暖の候
桜の便りも聞かれるようになりました。
春もたけなわの頃となりました。
花の色が美しい季節になりました。

5月 新緑の候／立夏の候／晩春の候
風薫る季節となりました。
新緑がみずみずしい色をたたえる季節となりました。
青葉が目に眩しい季節となりました。

6月 梅雨の候／入梅の候／紫陽花の候／向暑の候
紫陽花の色が鮮やかな季節となりました。
梅雨冷えが肌寒い季節です。
梅雨明けも間近となりました。

７月 向暑の候／仲夏の候/盛夏の候／猛暑の候／大暑の候／夏祭の候
蝉の声に夏の訪れを知る季節となりました。
暑中お見舞い申し上げます。
ひまわりがどんどん背を伸ばす時期となりました。

８月 残暑の候／秋暑の候／晩夏の候／立秋の候／処暑の候
立秋とは名ばかりの残暑が続いています。
朝夕は幾分しのぎやすくなりました。

９月 初秋の候／新秋の候／野分の候／秋桜の候／秋冷の候／涼風の候
虫の音が心地よい季節となりました。
コスモスが秋風にゆれる頃となりました。
朝夕はめっきり涼しくなりました。

10月 爽秋の候／清秋の候／秋雨の候／夜長の候／秋霜の候
秋の深まりを感じる季節となりました。
秋晴れの心地よい季節となりました。
秋の深まりを感じる頃となりました。

11月 晩秋の候／向寒の候／立冬の候／落ち葉の候／深秋の候
朝夕冷え込む季節になりました。
日増しに寒さが加わってまいりました。
落ち葉が舞う季節となりました。

12月 師走の候／初冬の候／霜寒の候／寒気の候／歳末の候
木枯らしが吹きすさぶ頃となりました。
今年も残りわずかとなってまいりました。
早いもので師走となりました。

左右のどちらかを使いますが、右側の文章は特に決まりはありません。
季節に合った文章であれば、何でも大丈夫です。

ただ、目上の方宛の場合は、奇をてらった表現は避けましょう。

WORDの中に「挨拶文」（あいさつ文の挿入、起こし言葉、結び言葉）の定型が入っていますから、
それを利用するのが簡単です。

３、お礼状の内容（お礼の言葉）
状況に応じて書き方は色々ありますが、
語尾が重ならないように注意しながら、感謝の気持ちを素直につづりましょう。

・一般的なお礼
　　「お心遣いに感謝いたします」
　　「この度はお力添えをいただき、ありがとうございました」
　　「貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございます」

・お願いをきいてもらった時
　　「こちらの勝手なお願いを快諾して下さり、本当に感謝しております」

・もてなしを受けた時
　　「心づくしのお料理で迎えていただき、楽しい時を過ごすことができました」
　　「本当に楽しいひとときで、あっという間に時間がたってしまいました」

４、結びの言葉
　最初を「拝啓」で始めたら「敬具」「拝具」「かしこ」で。これが一般的です。

改まった手紙の場合は「謹啓」「恭啓」で始め、「謹言」「謹白」で締めます。

５、封筒・はがきの表書きの書き方
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
住所と肩書は小さめに、
社名と名前は大きめに。

住所の番地は〇丁目〇番〇号と
略さずに書く。

宛名は原則として個人名にし、名前の最後に「様」を入れる。
ただし、部署宛にする場合は、「御中」と書く。（「営業部営業一課　御中」）

相手の会社名は全てを正確に書く。
(株)(有)は失礼にあたるので、必ず
「株式会社」「有限会社」と書く。

封筒の場合、封はのりづけする。セロハンテープは絶対使わないこと。

６、その他気をつけること
細かいことですが、手紙のマナーを知っている　人に見られても良いようにしましょう。

　・修正液や修正テープは絶対使わない。間違え　たら書き直しましょう。
　・毛筆・万年筆・インクペンを利用するのが望ましいです。
　　ボールペンは目上の方には失礼になるという考え方をする人がいるためです。
　・お礼状は縦書きが一般的です。
　・目上に対しての礼状は、必ず手書きにしましょう。心がこもっていると思われます。

ビジネスお礼状はがきでの注意点は？

一般的には封書で手紙の形を取るべきですが、
手紙だと文章があまり短いと便箋のスペースが余ってしまい格好が悪い、マナーも難しそう、
ということでさっと書くことがなかなかできません。

その点はがきなら用件のみで済ませられるという利点があります。

はがきの場合、時候の挨拶を書く場合は、
「拝啓」「謹啓」などの後ひとマスあけて、同じ行に続けて書くようにします。

「敬具」「謹言」は、スペースがない場合は最後の文章の行の一番下に来るようにします。
その際、１～２マス上げるようにします。

はがきにスペースがある場合は、改行して一番下に来るようにします。

差出人住所氏名は、スペースがあれば裏面（文章を書く面）に、なければ表面に書くようにします。
あまり書くことがない場合は、裏面にまとめて書くとバランス良くまとまります。

日付は、スペースがあれば裏面に記入します。
その場合は本文の一番最後に、行を変えて入れます。

封書の場合は白封筒・白便箋が基本ですが、
はがきの場合は季節感のあるイラスト入りでも構わないとされています。

ビジネスお礼状での例文・テンプレートを紹介

こんな感じです。

見本にしてくださいね。